第1回 いのちを売ってさらし首

必殺仕置人の第一回いのちを売ってさらし首のあらすじや見どころを解説

いのちを売ってさらし首の見どころ

中村主水が初登場した回。いきなりの登場で、まさかこれほど人気が出るとは。

闇の御前という存在がキーパーソンとなっています。

闇の御前がいきなり処刑にされているが、これが身代わりとなっています。そこでじゃあ、闇の御前というのが誰なのか?というのがこの話のテーマです。

仕掛け人は、念仏の鉄と中村主水が中心。タイトルの音楽は、必殺シリーズのなつかしのものではない。

劇中の音楽は今も使われているものが多い。

中村主水は、お店の主に因縁をつけて袖の下を要求するという行動でその狡猾さと抜け目なさを見せつける。このシーンは彼のキャラクターを際立たせる。そんな主水の行動を止めようとするのが、念仏の鉄だ。彼は正義感が強く、弱者の味方として登場し、この対立を通じて彼の性格が描かれる。

次に、鉄は女性と親しげに会話するシーンがあり、彼の人懐っこさや温かい一面が垣間見える。この微妙なキャラクターの対比は、見事な脚本の仕掛けだ。

その後、居酒屋での会話を通じて、もう一人の男性キャラクターの性格が浮かび上がる。彼は人情に厚く、乱暴されている女性を救出する勇気ある行動を見せる。救出された女性との会話では、鉄がただの骨つぎ師ではなく、人としての深い思いやりを持っていることが明らかにされる。彼は女性にお金を渡し、その責任感と義侠心を示す。

突然乱暴者が侵入してくる。何事もなかったように立ち去ろうとする乱暴者に対し、鉄は立ち塞がり「お金を置いていけ」と要求する。乱暴者がこれを拒否すると、鉄は自身の骨つぎの技術を駆使し、衝撃的なパフォーマンスで乱暴者の顔を半分に変形させる。この場面で、乱暴者を演じる俳優の特殊な技能が際立つ。

その後、救出された女性と「かんおけ」と呼ばれる男性が会話を交わすシーンが描かれる。女性は「かんおけ」に自身の父親が「闇の御前」として誤って処刑されたことを明かす。しかし、「かんおけ」は女性が父親のことを間違えているのではないかと疑い、二人の間で意見が衝突する。

この議論が進む中、鉄たちが部屋に入ってくる。女性は自身の背景を語り、田舎での農業生活から、父親と共に江戸に移り住んだこと、そして父親が突然「闇の御前」として処刑されたことを話す。

状況を確かめるために、「闇の御前」が処刑された場所を訪れると、首が消えていることが発見される。鉄は、この首の消失が身代わりが使用された証拠であり、バレたために首をどこかに移動させたのだろうと推理する。

中村主水は座敷で和菓子を味わいながら、誰かの到着を待っています。やがて男性が部屋に入り、主水に依頼を持ちかけます。お礼として渡される品物は、特に音を立てるものです。

その後、主水は奉行所にいる時に鉄からの呼び出しを受けます。鉄は「闇の御前が実は生きている」という驚くべき情報を主水に伝えますが、主水は信じようとしません。かんおけは信用しています。

しかし、鉄は処刑されたとされる人物と「闇の御前」の顔が似ていると主張し、処刑された父親は以前、良い仕事が見つかったと言っていたとも付け加えます。

この会話の中で、主水と鉄たちがどのようにして知り合ったのかというエピソードが語られます。彼らは島送りされた先で出会っていました。

次のシーンでは、主水が家に帰ると、妻のりつと姑のせんが登場します。りつは、昼間に主水が家に帰ってくることを非難し、もっと稼ぐべきだと言います。主水がこの家に婿養子としてやってきたのは自身の選択だったことを指摘し、主水が黙っていると、りつはさらに嫌味を言って立ち去ります。

続いて、主水は留置場にいる親分に直接会い、闇の御前について尋ねます。親分に質問する理由は、親分の方が見聞役よりも正直だと考えたからです。主水は「闇の御前は本当に生きているのか?」と親分に問いただします。

あらすじ

江戸時代、悪名高い「闇の御前」として恐れられた凶悪な犯罪者が処刑され、その首は晒し首となった。しかし、お咲(演じる今出川西紀)は、この首が彼女が探していた父親のものだと主張する。彼女に同情した棺桶の錠(演じる沖雅也)は、誤って処刑された父親の仇を討つためにお咲が報酬として三十両を提供すると発言してしまう。この話を聞きつけ、天神長屋に住む骨つぎ師の念仏の鉄(演じる山崎努)らが興味を示す。この計画には、同心の中村主水(演じる藤田まこと)も参加することになる。

主水は、牢に囚われている暗黒街のボス、天神の小六(演じる高松英郎)を連れ出し、情報を得る。小六が指摘するのは、主水も知っている廻船問屋の浜田屋庄兵衛(演じる大滝秀治)だ。そして、主水率いる“仕置人グループ”は、庄兵衛が奉行の牧野備中守(演じる管貫太郎)と通じていることを突き止める。

ネタバレ

実は「闇の御前」こと長兵衛は生きており、娘が捜していた父親は身代わりだったのだ。この事実は、暗黒街のボス、天神の小六も理解しており、彼は長兵衛が大いびきをかいて寝ていたことから、処刑されたのは別人だと確信していた。

一方、棺桶の錠はお金を払うと言って主水を動かそうとしているが、実際にはそのお金はない。お咲と錠は、30両を支払うと言っていたが、お咲にはそんな大金を用意することはできず、二人はそのことで言い争いをしている。

次のシーンでは、天神の小六と主水が部屋で時を過ごしている。小六が窓越しに町を眺めると、浜田屋庄兵衛を見つけ、「あいつこそが闇の御前だ」と指摘し、「1000両を賭けてもいい」と言い放つ。

そして、闇の御前こと庄兵衛が北町奉行と料亭で密談をしているのを、主水や鉄が聞いている。浜田屋庄兵衛は、奉行の牧野備中守と秘密裏に会談をしている。この情報を得た主水と鉄は、次の行動を計画する。

物語はクライマックスへと向かい、庄兵衛、牧野備中守、主水、そして鉄たちの間での最終決戦―必殺シーンに突入する。

牧野備中守が目を覚ますと、鉄たちがすでに彼の周りに集まっていた。混乱した牧野は「誰だおまえたちは?」と尋ね、鉄は冷静に「やっと気がついたか」と応える。さらに牧野が「どこだここは?」と場所を尋ねると、何が起こるのかと問う牧野に対し、鉄は彼の首と背骨の関節を外し、動けない状態にする。

次のシーンでは、的場という与力と浜田屋庄兵衛が川辺に連れてこられる。彼らは騙されてここへ来たのだが、そこで主水たちによる暗殺の脅威に遭遇する。

場面が変わって、牧野備中守が心中で男性だけ生き残るという晒し者にされているシーンで恨みを晴らす。

最後、お咲は身体を売ることで30両を作って、姿を消す。

鉄は、棺桶の錠にお金を渡し取り分として受け取るなら、今後も仲間とする。お金を受け取らないなら、どっか消えてしまえと言う。

錠は、お金を受け取り、仲間となる。

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